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2017年8月15日 第605号

全借連第32回定期総会12月に開催
東借連第1回評議会を開催

第2回評議会で開催挨拶する佐藤会長
第2回評議会で開催挨拶する佐藤会長

アベノミクス金余りが不動産投資に
狙われる底地や老朽アパート

 東借連第1回評議員会は、7月20日午後6時30分から豊島区内で理事・評議員18名が参加して開催された。佐藤会長は開会挨拶を行い「7月の都議会議員選挙で自民党は大敗を喫し、安倍一強といわれた体制が揺らぎ始めている。小池都政に対して、住宅要求運動をさらに強めよう」と訴えた。細谷事務局長より3月の東借連総会以降の主な活動、拡大集計報告、新規相談者アンケート以上について報告し、桜井会計担当副会長より2017年上半期の収支報告が行われた。
 討議事項について、細谷事務局長より提案があり討論した。(1)借地借家人をとりまく最近の情勢では、都議選の結果と小池都政の住宅行政の問題、安倍内閣の改憲をめぐる動向、住宅セーフティネット法改正を受けた住宅確保要配慮者に対する登録住宅制度の動き、東京都の路線価が都心区で上昇し、アベノミクスの金余りが不動産投資に向かい、借地借家人が居住する底地や老朽化したアパートを買い取る動きが活発になっている。底地の買取りを拒否した借地人に対し、地代値上げ請求が起きている等の状況が議論された。
 (2)全借連第32回定期総会は、12月2日・3日に東京の主婦会館プラザエフで開催され、50周年の祝賀会も開催され、東借連から代議員・評議員を50名規模で参加の取り組みを強める。(4)2017年「夏季研修会」を9月2日(土)豊島区生活産業プラザで実施する(一面に案内記事参照)。その他住宅団体の研修会と組織の拡大強化について、各組合の取り組み等意見交流が行われた。


東借連2017年 夏季研修会のご案内

東借連2017年 夏季研修会のご案内


更新料払ったら『もったいない』
大田区久が原の山中さん

池上線が走る久が原駅
池上線が走る久が原駅

更新料250万円を請求
法定更新主張しキッパリ拒否

 京浜東北線蒲田駅と山手線五反田駅を結ぶ東急池上線沿線は大森山王や田園調布に匹敵する住宅地域である。
 山中さん(仮名)は、この池上線の久が原駅より徒歩7分に約30坪の宅地を賃借している。契約期間満了日より3カ月経過した時期に地主の代理人不動産業者が250万円の更新料を指定口座へ1カ月以内に振込むよう書面で通告してきた。借地上に建物が現存しており、契約は旧借地法や借地借家法に基づき法定更新されていること、また更新料支払う意思も経済力もないことを書面で回答した。
 直ちに地主代理の不動産業者は「法律的に更新されていることは承知するが、更新料を払わないなら第三者へ売却することも検討する」との返事で、更新料の金額や地代について相談に応じると述べ、代理人業者は諦め切れない心境を書面で知らせて来た。
 山中さんは地代をこれまで通り銀行の口座に振込んでいるが返金もなく口座の閉鎖もされていない。万一、地代の受領を拒否されれば供託も決意している。「更新料や建替承諾料等は高額で借地を相続し維持するのが大変。法律上支払義務ない金銭は支払を拒否して建物の維持管理にそのお金を活用した方が良い」と山中さんは語っている。


組合の催物とお知らせ

■城北借組「西武デパート相談会」
 9月13日(水)・14日(木)午前11時~午後5時(午後1時~2時昼食休憩)まで、池袋西武百貨店7階くらしの相談コーナー。
 「バス旅行」
 8月27日(日)~28日(月)の1泊2日、信州昼神温泉。往復大型観光バス使用。連絡・(3982)7654。
■多摩借組「定例法律相談会」
 9月9日(土)午後1時30分から組合事務所。相談者要予約。
 「親睦旅行」
 9月10日(日)・11I(月)の1泊2日、日光の社寺と中禅寺湖温泉の旅。池袋駅西口東京芸術劇場前に午前8時20分集合。おおるり観光湯けむり号でバス往復。連絡・042(526)1094。
■葛飾借組「定例相談」
 毎週水・金曜日の午前10時から組合事務所。連絡・(3608)2251。
■足立借組「定例相談」
 毎月第2日曜日午後1時から組合事務所。連絡・(6806)0055。
■大田借組「バス旅行」
 10月29日(日)・30日(月)の1泊2日で新潟県津南温泉。連絡・(3735)8481。
■住まい連・住まいの貧困ネット・日本住宅会議「住宅研究・交流集会~住宅保障を問いなおす」
 10月14日(土)午後1時30分から台東区・上野区民館。基調講演「住宅政策とセーフティネット」平山洋介・神戸大学大学院教授他。