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2017年6月15日 第603号

居住貧困解消には不十分
住宅セーフティネット法改正

住宅セーフティネット法改正報告集会
住宅セーフティネット法改正報告集会

国会審議の参考人が報告
低家賃の登録住宅は僅か10%程度

 住宅セーフティネット法改正報告集会が、5月25日午後6時30分から豊島区内で55名の参加で開催された。はじめに、司会者の住まいを守る全国連絡会代表幹事の坂庭国晴氏より報告集会の趣旨と論点について説明があり、国会で住宅3団体の代表の参考人質疑が実現したのは、この間の2回の院内集会や政府に対する要請行動が大きな影響を与えることができたことを指摘した。
 次に住まいの貧困に取り組みネットワーク世話人の稲葉剛さんは、参考人意見陳述要旨について説明した。稲葉氏は日本の福祉・住宅政策の問題点として居住福祉の観点が無いこと、福祉政策と住宅政策が国交省と厚労省との間で連携していない点について、北九州市のアパートの火災事故等を例に上げ、劣悪な施設にホームレスや生活保護受給者が入居させられている実態を指摘し、低所得者向けの空き家を活用した低家賃住宅の整備の必要性を強調した。
 住まい連の坂庭氏は、今回の法案では公営住宅を補完する低家賃で入居ができる住宅の対象は登録住宅の1割程度で微々たるものに過ぎず、今後さらに公営住宅の供給は抑えられ削減される恐れがあると指摘した。
 3人目の参考人の日本住宅会議の塩崎賢明理事長は、今回の法改正は空き家活用策に過ぎず、ハウジングプアの人々や住宅困窮者の居住の安定確保にとって十分とはいえないと発言した。
 最後に、追い出し屋対策会議の林治弁護士は保証会社の追い出し行為は依然として起きている実態をリアルに報告した。


家賃補助署名活動
代々木の中央メーデー会場前で

写真

 東借連の役員5名は、家賃補助創設の署名運動を5月1日午前10時から代々木公園のメーデー会場近くの歩道で行った。
 ゼッケンを着けた役員は、「高家賃負担に苦しむ若者や高齢者など住宅困窮者に日本でもヨーロッパ並みに家賃補助制度を創設させよう」と訴えると、メーデー参加者は次々と署名に協力し、約2時間で241筆の署名が集まった。
 「都営住宅に何回も申し込んでも抽選ではずれてしまう。家賃補助を実現するために頑張ってほしい」と励まされる場面もあり、反響があった。
 6月1日現在で東借連には個人署名2145筆、団体署名が19団体の署名が集約された。6月1日に全借連は国会に1万名余の署名を提出し請願を行った。


不動産会社が更新契約書送付
世田谷区上野毛の借地

借地の近くにある東急大井町線上野毛駅
借地の近くにある東急大井町線上野毛駅

更新料の一義的な契約
合意できなければ底地売却と脅迫

 世田谷区上野毛に借地して住んでいる町田さん(仮名)は、今年の5月に地主から「6月に期間が満了するので、更新の手続きを進めるために代理の不動産会社に依頼したので更新契約書と更新料の請求書が届きます」との通知を受けた。先代から、親しい付き合いがあるにもかかわらず、このような第3者を代理人とする文書を送られてきたことに町田さん不快な感情を持った。
 代理の不動産会社からは早速、更新契約書が送付されてきた。中身は公益社団法人・全日本不動産協会仕様の契約書で特約事項には「本契約の更新料については、その更新時において固定資産税額及び都市計画税の12倍を目安として定めるものとする」と記載され、明確かつ一義的な合意の契約書が送られてきた。不動産会社は合意が出来なければ底地を売却すると脅かし、大幅な地代の値上げや更新料の請求があると更新契約書にサインすることを求めてきた。不安を感じて消費生活センターに相談したところ借地借家人組合を紹介された。現契約には更新料特約などがないことなどから支払い義務がないこと。期日まで合意が出来なくても法律で更新できる(法定更新)などを説明した。安心した町田さん「こちらからあらためて更新条件の提案もしたい」と語った。


組合の催物とお知らせ

■城北借組「西武デパート相談会」
 7月11日(火)・12日(水)午前11時~午後5時(午後1時~2時昼食休憩)まで、池袋西武百貨店7階くらしの相談コーナー。
 「バス旅行」
 8月27日(日)~28日(月)の1泊2日、信州昼神温泉。往復大型観光バス使用。連絡・(3982)7654。
■多摩借組「定例法律相談会」
 7月1日(土)午後1時30分から組合事務所。相談者要予約。
「第5回憲法学習会」
 7月14日(金)午後6時30分から三多摩法律事務所会議室(立川北口薬局ビル4階)。講師は大浦郁子弁護士。連絡・042(526)1094。
■葛飾借組「定例相談」
 毎週水・金曜日の午前10時から組合事務所。連絡・(3608)2251。
■足立借組「定例相談」
 毎月第2日曜日午後1時から組合事務所。連絡・(3882)0055。
■荒川借組「夜間相談会」
 毎月第1・第3水曜日午後7時から組合事務所。
 「法律相談」
 毎月第3金曜日の午後7時から組合事務所。相談者要予約。連絡・(3801)8697。
■2017年「住まいは人権デー」
 6月17日(土)午後1時30分から新宿区NBC市谷田町ビル3階大会議室。記念講演「ハビタットの変遷―バンクバー・イスタンブールからキト」。岡本祥浩中京大学教授。