2025年9月15日 第664号
![]() |
| 賃料値上げトラブル110番で電話相談を受ける東借連常任弁護団(8月31日) |
物価高騰が続く中で、都市部を中心に家賃や地代の値上げトラブルが相次いでいることから、東借連の常任弁護団では「賃料値上げトラブル110番」を8月31日に実施した。当日は弁護団の弁護士と東借連の役員が相談に応じた。110番は新聞や10などインターネットや組合内で告知のお知らせを行い、午前10時の相談開始と同時に電話が鳴り続けた。NHKが午前中に電話相談の様子を取材した。
110番がNHKのお昼のニュースで放送され、110番の無料相談の電話番号がテレビで紹介されると電話が鳴り続け、午前10時~午後2時までの4時間に30件の電話相談があった。相談は首都圏だけでなく、北海道から九州まで全国各地から寄せられ、大きな反響があった。
この内、賃料値上げの相談は21件(家賃値上げ17件、地代値上げ4件)でその他明渡し、更新料、修繕等の相談があった。
値上げの相談では、「杉並区内の賃貸マンションで月額11万円の家賃を1万円の値上げを請求され、断ったら今度は弁護士から2万円に増額請求されている」、「港区で月額13万2千円から15万8千円の値上げ、管理費も1300円の値上げを請求されている」等々の相談に対し、弁護団は賃料増額は合意が必要であり、賃料の値上げを拒否しても追い出されたり嫌がらせを受けることはなく、堂々と交渉ができるとアドバイスした。
7月26日オンラインにて東借連第4回理事会が開催された。
参加役員は7名だった。細谷紫朗会長の司会で進行し、高橋雅博事務局長から前回理事会以降の活動報告と新規相談アンケート、収支報告が行われた。
また、千代田区の不動産投機規制に関する要請文も紹介された。これは本人が使用しない部屋等は複数物件を購入できない、一定期間を置かなければ売買できないなど転売目的の投機規制を求めるものだ。
議題は次の項目が議論された。
(1) 東借連の名称(愛称)の変更 前回の理事会でも議論されたが誰でも親しみやすい名称に変更を検討(東京賃借人ユニオン本部)。
(2) 賃料値上げトラブル110番の開催。8月31日午前10時~午後2時まで東借連常任弁護団と東借連役員による電話相談会を行う。当日はNHKが取材に来てお昼のニュースで紹介される予定。
(3) 組織の拡大強化 各組合の取り組み状況の報告、ホームページを改定、またSNS講座を開催し、誰でもSNSで繋がれるようにする。
(4) 路線価の上昇、賃料増額問題に対する取組み。世の中の動向では軒並み賃料増額になっている状況が紹介された。
その他家賃補助制度創設、家賃債務保証業者の法規制を求める請願書名の取組み等が議論された。東借連も刷新して若い人たちも入会しやすい環境を目指すため議論を続けている。
次回の理事会は対面で9月27日に開催する予定である。