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2024年5月15日 第674号


女性の居住貧困が深刻
横浜市が単身者の住まいの状況調査
家賃が払えなくなる36%
家賃補助や保証人制度等を要望


 全世帯に占める一人暮らし(単身世帯)の割合が増加しています。国立社会保障・人口問題研究所は4月に「日本の世帯数の将来推計」を発表。この中で単身世帯は、20年の38%から50年には44・3%と急激に増加する予想です。単身世帯とくに女性の単身世帯にとって、住宅の課題と問題点について、横浜市の男女共同参画推進協会は、横浜市に住む単身者500人に住まいの状況〜シングル女性の課題を中心にアンケート調査を行い、昨年3月に調査報告書を発表しました。

 2020年の国勢調査によると50歳未婚率は男性25・8%、女性16・4%を占め、20年前と比較すると男性2倍以上、女性3倍以上に急激に伸びています。
 今回の調査は、横浜市内で一人暮らしをする勤労世代がどのような住まいに住み、居住についてどのような課題をかかえ、どのような支援ニーズを持っており、どのようなジェンダー格差があるのかを把握することを目的としています。調査項目は27項目で、男性・女性各250人から無作為にウェブアンケート行っています。
(1)住居費負担率
 家賃や住宅ローンの支払額などの住居費について、全体では6万円〜9万円未満が40・2%と最も高く、次いで3万円〜6万円未満が31・2%を占めています。賃貸住宅では全体で6万円〜9万円未満が50・4%と高い。
 月収に占める住居費の負担率は30%台以上が全体で31・4%と高くなっている。とくに賃貸住宅居住者の負担率は、30%台以上の割合は、全体で37%、女性36・6%、男性36・9%で、持ち家も含めた全対象者の回答より高くなっています。
(2)住居費の支払についての負担感
 住居費の負担感について、全体で「やや負担」が31%で最も高く、次いで「非常に負担」が22・2%で、合計すると53・2%と過半数が負担に感じています。女性では「やや負担」34%、「非常に負担」が21・6%で、合計55・6%と住居費の負担を重く感じています。
(3)今後の住まいの不安
 持ち家以外を対象として、今後の住まいの不安について過半数が不安を感じています。具体的な内容では「家賃等を払えなくなること」が36%と最も高く、「転居することになっても保証人を頼める人がいないこと」が全体で17・6%、男性で19・9%と高くなっています。「転居することになっても初期費用が準備できないこと」全体で17・6%、女性では18・4%、「更新を断られること」が全体で14・7%、「立ち退きを迫られること」が全体で15%を占め、立ち退き等に伴う借家問題の不安が高い割合を示しています。
(4)単身者への住まいのサポート
 単身者への住まいのサポートとして利用したいことについて、全体で69%は利用したいサポートがあると回答しています。中でも「国や自治体からの家賃補助」が36・2%と最も高く、次いで「保証人や保証制度の見直し」と「単身でも入居しやすい公営住宅」がいずれも35・2%となっています。
 女性では利用したいサポートがある割合は72・8%と高く、具体的には、「国や自治体からの家賃補助」と「単身者も入居しやすい公営住宅」がいずれも38・4%で、次いで「保証人や保証制度」が36・8%となっています。「国や自治体からの初期費用(仲介手数料・敷金・礼金)の補助」や「年齢や性別、職業、収入等で入居を断る業者等への指導」では男性と比べ女性から高い要望の声が上がっています。
 本調査を監修された追手門学院大学の葛西リサ准教授は「生涯未婚率、離婚率の上昇による単身世帯の増加をはじめ、雇用の非正規化の急速な進行は、婚姻を前提とした居住保障システムを崩壊させ、女性たちの居住の貧困を露呈させることにつながった」と指摘しています。

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